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空の安全と縁結びの天恵 羽田神社
大森警察署から分岐し、横浜市鶴見区をまで走る東京都道・神奈川県道6号東京大師横浜線、通称「産業道路」は港湾、羽田空港など輸送の拠点となるターミナルから各地を南北に結ぶ大田区屈指の主要な道路です。
一日中多くの大型車両が行きかうこの産業道路を東京方面から横浜方面に向かうと多摩川にかかる大師橋が見えてきます。まるで空へと続く滑走路のような大きな橋を仰ぎ見ながらふと、橋のたもとに目をやると羽田神社の神楽殿が見えてきます。
羽田神社の歴史と背景
羽田神社は今からおよそ800年前、鎌倉時代、小田原北条の頃、領主である行方与次郎(なめかた よじろう)が牛頭天皇(ごずてんのう)を祀ったのが始まりとされ、別名「てんのうさん」とも呼ばれています。江戸期には徳川家、島津家、藤堂家から篤い(あつい)信仰をうけ、明治元年の神仏分離により八雲神社として独立し、明治40年8月には羽田神社と改称されました。
御祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)と稲田姫命(いなだひめのみこと)の二柱で夫婦の神様を祭っています。
産業道路から側道に入るとまず目に入るのが神楽殿。すぐ横の一の鳥居をくぐると狛犬一対に二の鳥居。神域へ足を踏み入れたという気持ちが高まります。
牛頭天皇にあやかった牛が配された手水石を経て、本殿を正面に据えると右手に井上軍左衛門の庭内神社であった「羽田稲荷神社」、大山咋命(おおやまくいのみこと)を祀る「日枝神社」、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る「増田稲荷神社」と「鈴納稲荷神社」の末社が見えてきます。
本殿左手の富士山信仰により築かれた羽田富士とこの末社、そして羽田神社をあわせると、6社巡ることができ,、ご朱印も押す事が出来ます。
また、夫婦擬宝珠(めおとぎぼし)は平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震の際、参道の左右にあった灯篭が倒壊してしまいました。その倒壊した様は寄り添うようにお互いの方へ向かってまるで夫婦が仲睦まじく寄り添うようだったそうです 。そんな不思議な出来事から灯篭に載せられていた擬宝珠に水をかけ夫婦円満、良縁のご利益として参拝されるそうです。
羽田神社と空の旅
羽田神社の氏子区域は羽田空港も含まれています。
氏神さまは、私たちが住んでいる地域を守っている神社です。氏神さまは、鎮守さま、産土さまともいいます。氏神さまに対して、その地域に住んでいる人すべてを氏子といいます。たとえば、○○神社は××町の氏神、××町の住民は○○神
社の氏子というような表現をします。氏神のもともとの意味は、氏族、つまり血縁で結ばれた一族の守り神でした。たとえば、源氏の氏神は八幡さまというようにです。
それは、氏族が一定の地域に集団で暮らし、神々をまつっていた古代社会の名残です。それが、時代が下るにつれて、地域の守り神へと変遷してきたのです。氏神さまは、もっとも身近な神さまです。神社に参拝するときには、まず氏神さまにお参りしましょう。
神社本庁HPより引用
そんな地域性から羽田神社は昔から羽田空港関係者の航空安全祈願の参拝が多いそうです。古くは徳川家定が病気平癒祈願に参詣していたという羽田神社が、現代では航空会社からも篤い信仰をうけています。
これから飛行機で新婚旅行をお考えの方は、空の旅の安全祈願と縁結びにご利益がある羽田神社がピッタリかもしれません。